キズついても目立たない革とキズが目立つ革の違い


革製品で必ず通るキズの道

本日は革のキズについて、少しお話したいと思います。

色も雰囲気も素敵なイタリアンレザー。イタリアンレザーと言えばオイルレザー。オイルレザーはキズが目立たないことでも有名なんですが、そもそも革の表面加工がされていないヌメ革やイタリアンレザーというのはどうしてもキズが入りやすいものなんです。

とくに、普段使っていると入ってしまいがちな引っ掻きキズ。まだ使い始めのときに入ってしまったキズというのはショックですよね。

そんなときはどうしたら良いでしょう。

キズも含めて革の魅力

普段から革製品をお使いの方なら、少々のキズなど問題ないという方も多いと思います。

使っているとどうしても小キズなど入ってしまいますし、全体的に色や革の風合いも変わり何より気にならなくなるんですよね。

アラスカレザー(チャコールグレー)のお財布を参考にすると


(上)新品のお財布です。

1年ほど経過した感じがこちら

使う過程でキズもたくさん入りましたが、全体的にエイジングしてキズ自体はあまり目立っていませんよね。ちなみに、あまり手が触れない内側にはまだブルーム(ワックス)が残っています。こういう違いも楽しめるのがイタリアンレザーですね。


オイルレザーよりもオイルたっぷりのプルアップレザー

別の記事でも書いておりますが、わたしの中で今もっともアツい革、アマゾニアという革なんですがこの革はプルアップと言って普通のオイルレザーよりさらに多くのオイルが含まれており、繊維のきめも細かく、繊細な肌触りで上質なレザーなんです。

表面のシボの感じも、素敵ですよね!

この革もとても繊細で、キズが入りやすいという特徴がありますが、それと同時にキズが治りやすいという特徴も持っているんです。プラマイゼロみたいな革です。オイルがたっぷり含まれている分、自然治癒力が高いんですね。喩え方が違いますが。イメージです(^^;

この革の端っこを使って少し実験してみたいと思います。

爪で線を入れてみました。こういう爪の線キズは他の革製品の場合でもよく入ってしまうキズだと思います。とくに女性は、爪が伸びていることも多いと思いますので注意が必要なんですよね。

揉んだり、指でさすったりするだけで70%ほど目立たなくなりました。これからさらに柔らかな布で拭きます。マイクロファイバークロスなど、柔らかくで良いですよ。

ほとんど、目立たなくなったと思いませんか?何も付けておりません。このくらいの浅めの引っ掻きキズの場合、ほぼ戻ってしまします。

横から見ても、表面もきれいになっていますね。

皮革を選ぶときに知っておきたいポイント

革の表面を加工された革にはメリットもあるしデメリットもあります。

フェイクレザーや合皮などは撥水加工されたものも多く水に強い特徴がありキズも入りにくいです。ですが前述したように、いったんキズが入ると、それを目立たなくするのは難しいと言えます。(そもそも素材は皮ではなく合成樹脂や化学繊維でできていますので)その場合は専門の修理屋さんに依頼するか、専用の薬品やクリームなどで補修することになるでしょう。

本革でも、クロム鞣しなど大量生産されやすい革はその分流通量も多いです。クロム鞣し革の革製品は一般的によく見かけるし、表面が加工されたものも多く、キズや水に強いので使いやすいという側面もあります。ただ、エイジングは少ないので本当の革好きさんにとったら物足りないかもしれないですね。どっちが良い悪いではなく、使うシーンや物によって選ぶと良いかもしれません。

仕事で使うバッグなどは軽くて水に強いものが良いなど、人によってはクロムレザーやフェイクレザーの方が使いやすかったりしますので❤︎

キズついても良い革とキズつきにくけどキズが入ったら目立つ革、いろいろありますが、この記事が自分に合った革製品の見つけ方に、少しでもお役に立てたらうれしいです。


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